河内長野市の歯医者・歯科医院 ふくしげ歯科 千代田駅徒歩5分 歯周内科(歯周病治療)

ふくしげ歯科
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歯科医院の「マウスピースで病気治る」表示に根拠なし(by消費者庁)ってどゆこと!?

2014.07.04
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今年の初物がどんぶらこーどんぶらこー、とFacebookのタイムラインに流れてきました。

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果たして来るのか来ないのか?大阪はともかく、長崎なんか50年に1度の大雨の直後に台風接近って危ないやんか!長崎にいる友人の皆さん、どうぞお気をつけて。

流れてくるといえば先ほどNHKニュースで流れてきて「何だとー!」思わず目くじらを立てそうになったのがこれ

消費者庁「マウスピース治療に根拠なし」

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あとでみたら

「マウスピースで病気治る」表示に根拠なし

に改題されてました。そらそうでしょ。マウスピース治療はきちんとした目的で行えば役に立つのですから、なんら根拠がないというような言い方はないでしょう。

マウスピースを使えば、ぜんそくや腰痛など150もの病気を治せる、などとホームページに表示して診療を行っていた東京の医療法人に対し、消費者庁は、根拠がないとして、法律に基づきこうした表示をしないよう命じました。

命令を受けた東京・渋谷区の医療法人、「バイオファミリー」は、東京と大阪で1つずつの歯科医院を運営しています。
消費者庁によりますと、この医療法人は、みずから開発した「バイオプレート」というマウスピースについて、ことし2月までのおよそ8か月間、ホームページにぜんそくや腰痛、認知症など、下あごのずれから生じる150もの慢性疾患を治せると表示し、治療を行っていました。
こうした表示について、消費者庁は、裏付けとなる根拠を示すよう医療法人に求めましたが、十分な根拠は示されなかったということです。
このため、消費者庁は、消費者に誤解を与えるとして、景品表示法に基づき、この医療法人に対し、こうした表示をしないよう命じました。
消費者庁によりますと、このマウスピースは1つ45万円から80万円で、その後の診断にも1回当たり1万5000円が必要だということで、全国の消費生活センターには、「効果がなかった」などという消費者からの相談が、5年前から合わせて30件余り寄せられていたということです。
命令について、「バイオファミリー」は「真摯(しんし)に受け止め、チェック体制を強化するなどして、再発防止に努めます」と話しています。

これの何が問題になっているのかというと景品表示法 第4条 第2項の表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す必要があるのですが、それを示すことができなかったからです。確かに150の疾患との相関関係を全て合理的に示すのは難しいと思います。

 

歯科医師として一言いわしてもらいますが

しかしながら、歯科医師として一言いっておきたいことがあります。それは消費者庁のWebサイトにおいてあるこの文書です。

措置命令を行うにあたり「この表現が問題でしたよ」という事が示されています。以下にスクリーンショットを示します。

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実は顎関節症や睡眠時無呼吸症候群の治療をマウスピースで行うための保険点数があります。健康保険ではマウスピースのことを床副子って呼ぶんですけどね。そして、我々はデイリーに健康保険でその治療を行い、その点数を毎月請求しています。学会がガイドラインを定め、それに従って国が医療保険内で行うことを認めた治療法を「あたかも」っていうのはいかがなものかと思います。なんでこんな誤解を招くような文書を出してしまったのかというと、これを出したのが消費者庁だからです。厚労省なら医療保険について詳しいのでこんな事は書かないはずです。

ちなみに、この問題を厚労省が指導する場合は医師法第17条「医師でなければ、医業をなしてはならない。」が持ち出されることになるでしょう。歯医者なのにアトピーを治すよ、とか書いちゃいけないというわけです。

人間の体はつながっています。歯周病という慢性炎症のせいで、心臓病や脳卒中が増えたり、高血圧を引き起こしたり、糖尿病を引き起こしたり、早産になったり、手のひらや足の裏がじゅくじゅくになったり、全身津々浦々もうそれこそ色々悪さをするわけですよ。だから、かみ合わせだって、全身と思いがけないつながりがあってもおかしくない。観察眼に優れた歯科医師であれば、そこに書かれていることの一つや二つは経験したことがあるわけですよ、ぶっちゃけ。でもね、そういうことを経験したことと、それを謳(うた)ってしまうこととは別問題。

歯科における歯周病治療は、あくまでも歯周組織を良くするために治療するのであって、高血圧治療のためにするのではないわけです。歯周病を治した結果、他の全身疾患が改善したりする事もちょくちょく経験しますが、それはそれ、これはこれ。きちんと切り分けて考えなければなりません。かみ合わせ治療も同じことです。

このあたりの線引きをしっかりしなさいよ、ということが明確に示された案件でした。

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