暑いとか言ってたのが嘘のように気持ちの良い日が続いています。そうこう言ってるうちに彼岸です。
ふくしげ歯科周辺では毎年お約束のこの子も咲き乱れ(バックの稲もまもなく刈り入れ)
空にはウロコ雲
近江より新米が到来し
毎年お約束の 銀シャリの 銀シャリによる 私のための おにぎり大会も開催され、新米の甘味を堪能したところで
いよいよ秋が来ましたよ、ということが実感できました。
子どもなのにイビキをかいていませんか?
おにぎりの話からいきなりですが、子どもなのにイビキをかいていませんか?「何なの突然?」とびっくりするかも知れませんが、これって結構大事な事なんです。
子供は基本的にスヤスヤ寝るはずです。もし空気の通りが悪く、大きく荒い寝息や、イビキがあるようなら要注意なんです。寝ているときの息の通りが十分でない可能性があります。風邪引いてるときだけ、とか、ごくたまに特に疲れた日だけ、とかなら問題ありませんが、ほぼ毎晩イビキをかいているというのは普通の事ではありません。親御さんは、はじめて育てる子がずっとそうだと「子どもってこんなもんかな?」と思っちゃうみたいですが、それは普通の事じゃないんですよ。スヤスヤ寝息が普通なんです。
イビキをかいてしまう原因は?
イビキをかいてしまう原因は色々ありますが代表的なものは
・鼻炎
・扁桃肥大(アデノイドなど)
・顔の発育不足
です。
これら3つはお互いに関連し合っていて、一つが起きると他の2つも起きやすくなるという関係にあります。
私たち歯科医師が取り扱うのは顔の骨ですので、詳しく解説してみます。
顔の骨の発育が不足するということは、骨の中に収まっている口や鼻の中の空洞の容積が小さくなるということです。お口の中にはベロがあります。ベロは筋肉の塊で、寝ているときには力が抜けてダラーンとなっています。するとベロが空気の通り道をふさいで、荒い寝息やイビキが発生します(気道閉塞の状態)。
また、顔の発育が不足すると言うことは鼻の周囲の骨も発育が不足するということです。すると鼻の容積が小さくなり、空気の通りが悪くなり、荒い寝息やイビキの原因となります。中には起きているときでも常に鼻息が荒く、鼻づまりがしょっちゅう起こる子もいます。
横向き寝・うつぶせ寝は呼吸ができていないサイン
幼児の寝姿は、あちこちに転がりつつも、おおむねあお向けに寝ている、というのが普通です。
顔の発育が不足している子はあお向けで寝ると、ベロが重力でノドの方へ落ちてしまうため息ができません。このように空気の通り道が閉ざされてしまうことを気道閉塞といいます。気道閉塞が起きると空気の通り道の確保をするために、横向き寝で寝るようになります。発育不足がもっとひどい子はうつ伏せで寝るようになります。これはベロを重力で顔の前方に落として空気の通り道を開けようとしている状態です。
正常:あちこち向きながらも、大体あお向けに寝ている
睡眠時の気道閉塞がある:たいてい横向き
睡眠時の気道閉塞が重症:たいていうつ伏せ
もしあなたが、あお向けで寝ることができるのであれば、横向きやうつ伏せで長時間寝てみてください。横向き寝の場合は下敷きになっている肩や腕が、時間がたつと痛くなってしまいます。うつぶせで寝るのはもっと苦しく、よくこの体勢で眠ることができるな、とびっくりするはずです。では、子供たちはどうしてこんな苦しい体勢で寝るのでしょうか?
それは命が掛かっているからです。
人間は3分呼吸が止まったら生きていられない(3・3・3の法則)
サバイバルの基礎知識として333の法則というのがあります。3分、3日、3週間を意味し、空気、水、食糧がない状況で生存できるおおよその時間を表しています。
空気・・・3分間
水・・・3日間
食糧・・・3週間
「酸素の取込み」はたった3分間しか猶予のない非常にシビアな要求なのです。それゆえ人はどんな工夫をしてでも呼吸することを最優先します。苦しい姿勢に耐えて眠るなんて当たり前。言葉は悪いですけど「無意識下の死に物狂い」なのです。
横向き寝はベロが重力で下がらないようにするため。うつ伏せ寝はもっと積極的に、重力でベロを顔の前方に落として、ベロの後ろにある気道を広げているのです。救命救急の時にも、意識を失っていてでも呼吸はしている、という状態の人を寝かせておくときに、気道確保のためにわざわざこの体勢を取らせます。横向き寝の子は、毎日無意識に気道確保の体勢をとっているのですね。
そして、研究によると近年子どもの睡眠時無呼吸症候群が増えているそうです。睡眠時無呼吸症候群が子どもの発育に重大な影響を及ぼすことも各種研究で分かっています。それについてはまた書いていきたいと思います。ということで、今日は子どもの睡眠時の呼吸についてお送りしました。
それから、ここで一つ告知をさせていただきま~す!
【告知】千代田東地区いきいき健康・防災フェア 9月28日(日)に開催!!
秋と言えば毎年恒例のこちら。今年も健康・防災相談コーナーで専門家に相談することが出来ます。
薬科・内科・歯科・防災の順で講演します。
真ん中の女子2名は比較的真面目に健康のお話をするのですが、最初と最後の男子2名がかなりのネタ持ちで、毎年会場に笑いが巻き起こるのでした。(と、ハードルを挙げておく・・・)
そういえばちょっと前に人間ドック学会が検査の基準値を大幅に緩和して発表し「今までのあれは何だったんだ!」と多くの人が怒っていましたが、ぶっちゃけどうなんでしょう?という辺りをお話しいただきたいと南先生にお願いして今回のご講演と相成りました。「私も聞きたーい!」というよりむしろ「私が聞きたーい!」という内容です。
ちなみに私は砂糖の怖さをヒシヒシと感じる実験を準備して講演に臨みます。“フクジロウ先生の大実験” です。前に座った方はもれなく美味しい体験ができます。どうぞお楽しみに!
お子さん向けの工作・ゲームコーナーもあります。今年はプラバン!絵を描いて色塗って、トースターで焼いたらみるみる縮んで固まります。オリジナルのキーホルダーとかストラップとか作れますよー♪♪(^_^)/