河内長野市の歯医者・歯科医院 ふくしげ歯科 千代田駅徒歩5分 歯周内科(歯周病治療)

ふくしげ歯科
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生えてきた永久歯にトゲのような突起があったら絶対に放っておかないで ~結節のおはなし~

2015.01.18

センター試験2日目の今日、大阪は気持ちよく晴れ渡っています。

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昨日はこの辺でも雪が降っていて、交通の乱れが心配でした。そもそもセンター試験って何だって1月なんでしょう?雪やインフルエンザもあるし。欧米と同じ初夏に試験をやっちゃって9月新年度スタートにすれば色々良いのにね。東大がやろうとして挫折したところを見るとよっぽどやりにくい事情があるのかもしれません。何はともあれ、受験生のみなさんが実力を出し切って、悔いなく試験を乗り越えられますように!

 

さてさて、突然ですがクイズです。ある日小学校高学年の子が急患で来て「歯が痛い」と言いました。むし歯でも歯周病でもないのに眠れないほどのひどい痛みです。なぜでしょう?

 

「題名が結節だから、結節?」と思ったあなた。

 

正解です。バレバレですね。ところが「じゃあ、結節って何?」と尋ねたら、ほとんどの人は答えられないんじゃないでしょうか。一般に医学の世界で結節といえば何かコリコリしたかたまりで周りからポコンと盛り上がってるものを指します。そして、歯科では結節と言えば、歯の結節のことを差します。普通の歯の形から逸脱してトゲとかコブみたいな膨らみが余分にできているものを指します。歯の結節は大臼歯、小臼歯、前歯など色々なところにでき、色々な種類のものがあるんです。結節の種類についてはこちらに良くまとまっているのでご参照ください。その中で、小児歯科で特に注意が必要なのは中心結節です。

 

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画像は口腔病理基本画像アトラスというサイトからいただきました。そうそう、この歯の真ん中にある突起です。下顎の真ん中から数えて5番目の小臼歯によく見られます。

中心結節の何が問題かというと、とんがってるために折れてしまうかも知れないことです。冒頭の眠れないほど歯が痛かった子は結節が折れて中の神経が感染を起こして歯髄炎という状態になってたんですね。

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前歯の裏にできる結節はお母さんが「これって何ですか?」と気付くことが多いのですが、これは永久歯の前歯が生えるのが6歳前後でお母さんが仕上げ磨きをしていたりして、お子さんの口の中を見守っている年代だからです。それに対して小臼歯が生えてくるのは10歳前後でお母さんの手を少し離れているため、気づかれない事が多いのです。そして、気付かぬうちに折れてしまうことがあるんです。

で、幸運にも結節がある事に気付いた場合、どうすれば良いのかというと・・・

対策その1

とんがっている頭を少~しずつ削って丸めます。一気に削ると中の神経がむき出しになって、感染してしまいますからね。少~しずつというのは、永久歯の頭が出始めてから3~4ヶ月に一度のメンテナンス時に0.1~0.2㎜程度ずつ削っていくという感じです。そうすると、削られた部分の神経が「わー敵が攻めてくるー!逃げろー」とばかりに、洞窟の出口近くをセメント(第二象牙質というもの)で埋めながら、少しずつ撤退していくのです。するとはえてしまう頃にはトゲは無くなり、ほとんどの場合はこれで一安心です。ごく希にそれで神経が露出してしまい中身が感染してしまう事もありますが、放っておくよりはずっと感染する確率は低くできます。

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対策その2

もう一つの方法は突起の周りのお堀に樹脂の素材を流し込んで固めて補強しちゃうっていう方法です。

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緑の部分が歯科用プラスチックです。確かにこうすると折れませんね。

 

で、どっちが良いの?

一応、知らず知らすに神経がでてしまう可能性があったりで対策1を推奨する人も居るのですが、歯の山や谷っていうのは、咀嚼など顎の運動によりちゃんと機能するように作られています。後々の機能性や歯のもち具合を考えたら対策2の方が良いとも言えます。ふくしげ歯科では、ケースに合わせて1と2を使い分けたり、併用したりしています。

もしも結節が折れたらどうするの?

もしも結節が折れて歯髄が菌に感染してしまった場合はどうすれば良いでしょうか?

 

折れてから時間が経過しておらず、感染が折れた部分の周囲だけに限られている場合は感染している部分だけを除去して、歯髄を保護します。(歯髄が残っている方が歯の健康に有利だから)

 

冒頭のように「別に何もしてないのにじっとしてても歯が痛い」という状況の場合は奥の方まで感染してしまっているので、神経を全部取って(抜髄と言います)中にお薬を詰めて、上から蓋をします。大きくなってから、お薬の詰め替えをする必要がある事もあります。

 

とにもかくにも、結節の発見は早いほうが良いので、定期検診を欠かさず、専門家による見守りを受けるようにしてください。月並みですが、これ大事です。

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